関東で大きな地震があったそうで、
皆様ご無事でしょうか。
どうかご安全に週末をお過ごしください。
ちょこちょこと届く地震のニュースに、
日本はやはり地震大国なのだと思い知らされずにはいられません。
そんな日本の建築基準法、もちろん地震を想定した法文がいくつもあります。
皆さんご存知、躯体の耐震や免震に関する本丸的なものから、
給湯設備やエレベーターといった建築設備に関する細かなものまで。
今回は皆さま一度は乗ったことがあるであろう、エレベーターの地震対策について。
エレベーターは元々、かご(乗ってる箱のこと)がガイドレールから外れたり、
シャフト内の壁に接触したりした場合、安全装置が働き緊急停止するつくりになっています。
地震が起きた際は、振動によってそういったケースが多く想定されるのですが、
階と階の間で緊急停止してしまった場合、乗っている人が閉じ込められてしまい
救助に時間を要したり、地震火災に巻き込まれたりと二次被害が生じます。
そんな事態を防ぐために、平成21年に施行されたのが以下の条文で義務づけられたのが
『地震時管制運転装置』です。
令第129条の10第3項第2号
エレベーターについて、地震等の加速度を検知して、自動的にかごを昇降路の出入口の戸の位置に停止させ、かつ、当該かごの出入口の戸及び昇降路の出入口の戸を開くことなどができることとする安全装置の設置を義務付ける。
この安全装置『地震時管制運転装置』がいったいどういうものかというと・・。
地震には2種類の振動があり、最初に届く小さな揺れのP波(初期微動)と
遅れて届く大きなS波(主要動)に分けられます。
『地震時管制運転装置』は最初に届くP波に反応して、その時の最寄り階に自動停止し
S波によって引き起こされる大きな揺れによるエレベーター内閉じ込めを防ぐのです。
・・・よくわかんないけど、すんごいですよね。
こんなふうに、日本のエレベーターにはいくつもの安全装置がついていて
人々を安全に輸送できるように作られているそう。
とはいえ、条文が施行される以前のエレベーターにはこの安全装置は付いていないため、
エレベーター内で地震に遭遇した際には安全装置の有無に関わらず、
すぐにすべての階ボタンを押して、最寄の階で降りることをお勧めします。
以上、以前寝ている子供を抱っこして両手がふさがっていた際に、
最愛の我が子の頭を使ってエレベーターのボタンを押そうとした
バチ当たり(?)なスイミー建築舎でした。
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