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改正建築基準法かんたん解説①~敷地内通路・2直階段編~

最終更新: 11月10日

令和2年4月1日施行の改正建築基準法。

改正条項が多く、「読む気しねぇわ・・・。」と

お思いの設計者さんも多いのではないでしょうか。

今回は主な改正内容について簡単に。

ただし、個人で書いているものなので

実際の設計にあたっての重要項目は

事前に特定行政庁や確認審査機関にご相談くださいね。


まず改正概要は以下の通りです。

(【 】内は改正条項)

☆☆☆ 防火・避難関係規定 ☆☆☆


 ①無窓居室の合理化         【令第111条第1項】

 ②アトリウム等の面積区画みなし基準 【令112条第3項】

 ③異種用途区画の代替措置      【令第112条第18項】

 ④小規模建築物の2以上直通階段緩和 【令第121条第4項】

 ⑤共同住宅メゾネット住戸の階判断 【令第123条の2】

 ⑥アトリウム等の排煙上別棟みなし基準【令第126条の2第2項】

 ⑦敷地内通路幅員の合理化 【令第128条】

 ⑧内装制限代替措置 【令第128条の5第7項】

 ⑨避難安全検証法の検討方法追加 【令128条の6~令第129条の2】


☆☆☆ 工作物関係規定 ☆☆☆

 ⑩遊戯施設の客席部分の構造基準の具体化 【令第144条】

これを見てもわかるようにその内容は「合理化」、

つまり緩和や代替措置等がほとんど。

そうです!

今回の改正は縛りを厳しくするものではなく

緩める側だということ。 (一部そうでないものもあります。)

この改正は昨今叫ばれている「既存建築ストックの有効活用」、

平たくいうと「空き家問題」対策、

用途変更の促進といった

脱スクラップアンドビルドの側面が強いようです。


なんにせよ、せっかくの緩和改正、

使える案件には使わないともったいない!


今回の目玉となる改正はやはり

⑦令128条『敷地内通路幅員の合理化』ではないでしょうか。

実際の改正条文を読んでみましょう。

(改正部分を青文字にしてあります。)


建築基準法施行令第128条 敷地内の通路
敷地内には、第123条第2項の屋外に設ける避難階段及び第125条第1項の出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が1.5m(階数が3 以下で延べ面積が200㎡未満の建築物の敷地内にあつては、90㎝)以上の通路を設けなければならない。

・・・! 

かっこ書きでサラリと書かれていますが、

これまで1500mm必要とされていた敷地内通路が

小規模建築物では900mmに!


狭小敷地では、門扉の幅や屋根庇の出・駐輪場の配置など

600mm広がるだけでもずいぶん違うのではないでしょうか。

要件もシンプルなので

当てはまれば大きなメリットです




そして次に、同じく小規模建築物つながりで

④令121条『2以上の直通階段緩和』について。

用途や規模に応じて2か所以上の直通階段を設けなさいよ~、と

定めている令121条、

中にはかなり厳しい条件もありました。


例えば第1項第四号。

病院や児童福祉施設等では

その階の主たる用途の居室床面積が50㎡超えたら

階段2コやで~!と書いてあります。

木造等で倍読み緩和(同2項:50㎡→100㎡)が使えない場合、

小規模でも直通階段が2つ必要となっていました。


その令121条、今回の改正で

第4項が新しく追加になっています。

(これまでは3項までだった。)

早速 読んでみましょう。


建築基準法施行令第121条 2以上の直通階段を設ける場合
4  第1項(第四号及び第五号(第2項の規定が適用される場合にあつては、第4号)に係る部分に限る。)の規定は、階数が3以下で延べ面積が200 ㎡未満の建築物の避難階以外の階(以下この項において「特定階」という。)(階段の部分(当該部分からのみ人が出入りすることのできる便所、公衆電話所その他これらに類するものを含む。)と当該階段の部分以外の部分(直接外気に開放されている廊下、バルコニーその他これらに類する部分を除く。)とが間仕切壁若しくは次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める防火設備で第112条第19項第二号に規定する構造であるもので区画されている建築物又は同条第15項の国土交通大臣が定める建築物の特定階に限る。)については、適用しない。 一 特定階を第1項第四号に規定する用途(児童福祉施設等については入所する者の寝室があるものに限る。)に供する場合法第2条第9号の二ロに規定する防火設備(当該特定階がある建築物の居室、倉庫その他これらに類する部分にスプリンクラー設備その他これに類するものを設けた場合にあつては、10分間防火設備) 二 特定階を児童福祉施設等(入所する者の寝室があるものを除く。)の用途又は第1項第五号に規定する用途に供する場合戸(ふすま、障子その他これらに類するものを除く。)

長いよ・・・。そして()が多いよ・・・。

特定階」なんてニューワードも・・。


そこで()内をのぞく本文を赤字にしてみると、

一気に少なく!読みやすい!!

・・・しかし肝心な部分はむしろ

()書きの中にあるではないか・・・。

う~ん、やるせない。


やるせないといえば、うちの子(小学生低学年)

夕食後のまったりとした会話の中で

急にぼそっと大事なことをつぶやいたりします。

「あ、そういえば図工の材料に

どんぐりとかプリンのカップとかいるんやった~。

明日までだってさ。」

どんぐりって・・・コンビニ売ってないやん・・。

プリンも大量に食べないかんやん・・・。

肝心なことは早めに、そして聞き逃さないように言ってくれ!

結局、遅れて提出しました。。


それ以来、どんぐりを見つけると

せっせと拾って持ち帰り、

茹でて(←防虫のため)おうちに大量ストックしている私。

(毎年似たような秋の材料集めの宿題がある。)

公園で一心不乱にどんぐりを拾う大人を

まわりの子供たちはどんな目で見ているのか・・・。


話が壮大に逸れてしまいましたが、

しかたないので改正文を全部読んでみると、

要は

「階段部分の区画をすれば階段1つでもいいんだよ~。」

ということを言っています。

この「階段部分の区画」、

従来の令112条でお馴染みの竪穴区画とは違うものです。

また用途により適用される内容は異なり、以下の通りです。



上の表からわかるように、ここでの階段区画は

いわばなんちゃって竪穴区画。

「間仕切壁」や「戸」など、

本家の竪穴区画よりも適用しやすい仕様になっています。


ただし、技術的助言(国住指第4658 R2.4.1.)で

「戸」について言及されており、↓

(技術的助言 国住指第4658号 令和2年4月1日)


「火災時の接炎によって直ちに火災が貫通するおそれのあるものは対象外」

とのこと。

先だって改正された令112条(防火区画に関する条文)13項に規定する

なんちゃって竪穴区画の「戸」と同様のものが想定されており、

具体的には、ふすま・障子・普通板ガラス・t3㎜程度の合板等はNGということです。

やはり多少制限はありますね・・。



それでも近年増えている

用途変更においては

かなり明るい材料なのではないでしょうか。



どうですか~?

改正基準法、

使いたくなってきたでしょう?

是非一度じっくり読んでみてくださいね。


では、今回はこのへんで。


  (息子のお土産どんぐり。帽子付きのはなんか嬉しい・・・。)


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スイミー建築舎は愛媛県今治市の一級建築士事務所です。設備設計一級建築士による法適合確認と、省エネ適合性判定計算代行や避難安全検証法計算代行を行う設計事務所です。

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